アイソレーションアンプ(絶縁増幅器)
- Isolation Amplifier
- 隔离放大器
- 바이폴라 전원/바이폴라 증폭기
アイソレーションアンプとは、入力部と出力部間を絶縁したアンプで、各グラウンド間および各電源間も絶縁されている。そのため、雑音電圧 Vn による電流 In が流れないので、Vn に起因する電圧が出力されない。
差動アンプや入力トランスはコモンモード除去率(CMRR:Common Mode Rejection Ratio)が優れているが、アイソレーションアンプもそれと同等以上の能力(IMRR)を備えており、加えて、入出力間に加わった大きな電圧(数百V~数千V)にも耐えることができる。
IMRR(Isolation Mode Rejection Ratio)は次式で表される。
A:ノーマルモードの利得 [dB]
Vo / Viso:アイソレーションモードの利得 [倍]
例:当社製アイソレーションアンプ5325のIMRRは、60Hzにおいて180dB(min)。この場合 Vn として商用電源100Vが印加されても、出力には0.1μVしか現れない。
通常2は測定系と共通にして接地し、1はフローティングさせて使用する。
Topics アイソレーションアンプの役割
アイソレーションアンプの用途を大別すると、異なる基準電位信号の検出、コモンモード雑音の混入防止、安全性の確保の3つです。
差動アンプもコモンモード雑音の混入防止には使用され、CMRRにより雑音の抑圧比が決定されます。アイソレーションアンプの場合にはこのパラメタがIMRRに相当します。
差動アンプのCMRRの場合、信号源インピーダンスと入力ケーブル、差動アンプの入力インピーダンスの3つがCMRRに直接影響します。このため信号源インピーダンスが高くなるとCMRRを高く維持することが難しくなります。
これに対しアイソレーションアンプのIMRRは信号源インピーダンスの値にあまり影響を受けません。このため大きなコモンモード雑音が発生するアプリケーションにも安心してご使用いただけます。
発電所や変電所では落雷・地震等の万一の事故が発生した場合、事故の拡大を防がなければなりません。電子機器の事故は共通グラウンドにより拡大することがあり、これを防ぐためアイソレーションアンプが使用されます。このためアイソレーショアンプの絶縁耐圧やアイソレーションインピーダンスが重要なパラメタになります。