低雑音増幅器セレクションガイド
低雑音増幅器
SA-200シリーズ
シングルエンド入力タイプ
- サブµVから数mVまで、広い電圧範囲で信号を忠実に増幅
- DCから最高500MHzまで、広帯域をカバーするラインナップ
- 信号源抵抗にあわせて最適なモデルを選択いただけます
基本情報
測定例
カスタム事例
ラインナップ
横スクロールできます→
入力形式 | 利得 | 帯域 | 入力抵抗 | 雑音電圧密度 | 雑音電流密度 | 雑音指数 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
SA-200F3 | シングル エンド入力 |
40 dB | DC~800kHz | 1kΩ/ 10kΩ/ 100kΩ |
0.5nV/√Hz | 2.2pA/√Hz | ー |
SA-220F5 | 46 dB | 1kHz~80MHz | 1MΩ | 0.5nV/√Hz | 200fA/√Hz | ー | |
SA-240F5 | 40 dB | DC~20MHz | 1MΩ/ 100MΩ/ OPEN |
1.2nV/√Hz | 5fA/√Hz | ー | |
SA-230F5 | 46 dB | 1kHz~100MHz | 50Ω | 0.25nV/√Hz | 5pA/√Hz | 0.6dB | |
SA-250F6 | 40 dB | 100Hz~250MHz | 50Ω | 0.25nV/√Hz | 5pA/√Hz | 0.6dB | |
SA-251F6 | 40 dB | 1kHz~500MHz | 50Ω | 0.25nV/√Hz | 8pA/√Hz | 0.9dB |
入力電圧 – 周波数特性
広い電圧入力範囲をカバーするラインナップ。1μV未満の極微小電圧にも対応。
出力ノイズ – 周波数特性
最高500MHzまで、豊富なラインナップ。他社に比べて優れた低ノイズ特性
出力ノイズ – 入力インピーダンス特性
センサの信号源抵抗に合わせて選定可能。優れた低ノイズ特性
パルス応答
100μVp-pの方形波入力に対する出力波形
- 波形上:増幅器の出力
- 波形下:増幅器出力後段LPF(1MHz)を通過後の出力(参考)
SA-200F3 (DC~800kHz、0.5nV/√Hz)
SA-220F5 (1kHz~80MHz, 0.5nV/√Hz)
SA-230F5 (1kHz~100MHz, 0.25nV/√Hz)
SA-240F5 (DC~20MHz, 1.2nV/√Hz)
SA-250F6 (100Hz~250MHz, 0.25nV/√Hz)
SA-251F6 (1kHz~500MHz, 0.25nV/√Hz)
測定例
低雑音電源の雑音特性測定
シグナルアナライザを用いて低雑音電源 LP5394の雑音特性を測定。SA-200シリーズにより、高いレベルで測定できることを検証しました。
シグナルアナライザ(入力換算雑音7.6nV/√Hz)のみで測定
▶ シグナルアナライザ自体のノイズにより、
雑音特性が測定できない
シグナルアナライザとSA-230F5(入力換算雑音 0.25nV/√Hz)を組み合わせで測定
▶ 2kHz~40kHzの帯域において雑音を検出、
検出感度が20倍以上改善
信号検出限界への挑戦
― µVのリアルタイム信号検出―
微小信号をSAシリーズによって増幅して、オシロスコープで観察。
SA-200F3
- 入力信号:5μVp-p、正弦波
- オシロスコープ:帯域幅1MHz
- LPF:増幅器後段に設置、信号周波数に対して約5倍の遮断周波数を設定*
▶ 5μVp-pのリアルタイム信号を観測
LPFを使用しない場合の波形
- 適切なLPFを使用することで、上のように総合雑音を低減できます。
信号検出限界への挑戦
― nVの繰り返し信号検出―
SAシリーズを多段接続して微小信号を増幅、オシロスコープで平均化処理した上で観察。
測定ブロック図
測定結果
SA-200F3
- 入力:4nVp-p、55Hz パルス幅:1.82ms
- LPFの測定帯域:1kHz
- 平均化処理:1万回
▶ 4nVp-pの信号を検出
カスタム事例
ご要望に応じたカスタマイズを承っています。
- 周波数特性の変更(低域・高域遮断周波数の変更)
- システムに合わせた利得変更(46dB → 40dBなど)
- 過負荷回復時間の短縮
- 多チャネル化 マルチチャネル低雑音システム
周波数特性の変更(低域・高域の拡張)
(高域拡張例)
標準仕様 | 変更前 | |
---|---|---|
SA-220F5 | 1k~80MHz | 1k~130MHz |
SA-230F5 | 1k~70MHz | 1k~110MHz |
SA-240F5 | DC~20MHz | DC~40MHz |
過負荷回復時間の短縮
(MRI/NMR向け信号処理)
MRI/NMRでは大信号入力から微小信号に変化した直後の波形を観測します。そのため、増幅器が飽和状態から正常状態に復帰する、過負荷回復時間が短いことが重要です。
カスタム対応により、過負荷回復時間を大幅に改善しました。
SA-250F6ベースのカスタム対応
- 過負荷回復時間:80ms → 50μs
- 入力換算雑音電圧密度: 0.5nV/√Hz@2MHz(変わらず)
- 周波数特性:100Hz~250MHz → 20kHz~10MHz
- サイズ:50×40×11.5 mm (体積75%低減)
▶ 80msから50μsへ大幅改善
SA-251F6ベースのカスタム対応
- 過負荷回復時間:8ms → 3μs
- ノイズフィギュア:1.8dB → 1.3dB (500MHzにて改善)
- 周波数特性:1kHz~500MHz → 3MHz~500MHz
▶ 8msから3μsへ大幅改善、
ノイズフィギュアも高周波域を改善
超低雑音差動増幅器
SA-400シリーズ
差動入力タイプ
- サブµVから数mVまで、広い電圧範囲で信号を忠実に増幅
- DCから最高100MHzまで、広帯域をカバーするラインナップ
- 信号源抵抗にあわせて最適なモデルを選択いただけます
基本情報
測定例
ラインナップ
横スクロールできます→
入力形式 | 利得 | 帯域 | 入力抵抗 | 雑音電圧密度 | 雑音電流密度 | 雑音指数 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
SA-410F3 | 差動入力 | 40 dB | DC~1MHz | 1kΩ/ 10kΩ/ 100kΩ |
0.75nV/√Hz | 4.5pA/√Hz | ー |
SA-420F5 | 46 dB | 1kHz~70MHz | 1MΩ | 0.9nV/√Hz | 100fA/√Hz | ー | |
SA-421F5 | 46 dB | 30Hz~30MHz | 1MΩ | 0.5nV/√Hz | 100fA/√Hz | ー | |
SA-430F5 | 46 dB | 1kHz~100MHz | 50Ω | 0.35nV/√Hz | 7pA/√Hz | 1.0dB | |
SA-440F5 | 40 dB | DC~20MHz | 1MΩ/ 100MΩ/ OPEN |
1.8nV/√Hz | 25fA/√Hz | ー |
入力電圧 – 周波数特性
広い電圧入力範囲をカバーするラインナップ。1μV未満の極微小電圧にも対応。
出力ノイズ – 周波数特性
最高100MHzまで、豊富なラインナップ。他社に比べて優れた低ノイズ特性
出力ノイズ – 入力インピーダンス特性
センサの信号源抵抗に合わせて選定可能。優れた低ノイズ特性
パルス応答
100μVp-pの方形波入力に対する出力波形
SA-410F3 (DC~1MHz、0.75nV/√Hz)
SA-420F5 (1kHz~70MHz、0.9nV/√Hz)
SA-421F5 (30Hz~30MHz、0.5nV/√Hz)
SA-430F5 (1kHz~100MHz、0.35nV/√Hz)
SA-440F5 (DC~20MHz、1.8nV/√Hz)
測定例
信号検出限界への挑戦
― µVのリアルタイム信号検出―
微小信号をSAシリーズによって増幅して、オシロスコープで観察。
SA-410F3
- 入力信号:5μVp-p、正弦波
- オシロスコープ:帯域幅1MHz
- LPF:増幅器後段に設置、信号周波数に対して約5倍の遮断周波数を設定*
▶ 5μVp-pのリアルタイム信号を検出
LPFを使用しない場合の波形
- 適切なLPFを使用することで、上のように総合雑音を低減できます。
信号検出限界への挑戦
― nVの繰り返し信号検出―
SAシリーズを多段接続して微小信号を増幅、オシロスコープで平均化処理した上で観察。
測定ブロック図
測定結果
SA-410F3
- 入力:4nVp-p、55Hz、パルス幅:1.82ms
- 測定帯域:1kHz
- 平均化処理:1万回
▶ 4nVp-pの信号を検出
広帯域電流増幅器
SA-600シリーズ
微小電流増幅用の電流/電圧変換器
- fAオーダーの超微小電流から1µAまで、広い範囲の信号レベルに対応
- 高利得と広帯域を高い次元で両立
- サブfA/√Hz(10-16)オーダーの低雑音
基本情報
ラインナップ | 入力電流 – 周波数特性 | 変換利得 – 周波数特性 | 出力ノイズ – 周波数特性 | パルス応答
測定例
Tips
ラインナップ
横スクロールできます→
利得(V/A) | 周波数特性 | 入力換算雑音電流密度 | |
---|---|---|---|
SA-604F2 | 10 M | DC~500kHz | 45fA/√Hz |
SA-605F2 | 100 M | DC~250kHz | 15fA/√Hz |
SA-606F2 | 1 G | DC~100kHz | 6fA/√Hz |
SA-607F2 | 10 G | DC~20kHz | 2.5fA/√Hz |
SA-608F2 | 100 G | DC~2kHz | 0.6fA/√Hz |
SA-609F2 | 1 T | DC~300Hz | 0.4fA/√Hz |
入力電流 – 周波数特性
広い測定範囲をカバーするラインナップ。サブpAの極微小信号にも対応。
変換利得 – 周波数特性
他にない高利得と広帯域を両立
※2022年12月14日調査
出力ノイズ – 周波数特性
世界最高レベルの低雑音特性を達成
※2022年12月14日調査
パルス応答
微小な方形波信号入力に対する出力波形
SA-604F2(DC~500kHz、45fA/√Hz)[入力電流:100nAp-p]
SA-605F2(DC~250kHz、15fA/√Hz)[入力電流:10nAp-p]
SA-606F2(DC~100kHz、6fA/√Hz)[入力電流:1nAp-p]
SA-607F2(DC~20kHz、2.5fA/√Hz)[入力電流:0.1nAp-p]
SA-608F2(DC~2kHz、0.6fA/√Hz)[入力電流:10pAp-p]
SA-609F2(DC~300Hz、0.4fA/√Hz)[入力電流:1pAp-p]
内蔵LPFはTHRUに設定
測定例
信号検出限界への挑戦
― fAのリアルタイム信号検出―
微小信号を増幅した信号をオシロスコープ(帯域幅1MHz)で観察。
SA-609F2
- 入力:10fAp-p@0.3Hz
- 内蔵LPF設定:3Hz
- 入力:30fAp-p@30Hz
- 内蔵LPF設定:THRU
▶ 10fAp-p, 30fAp-pの微小信号をリアルタイムに検出
信号検出限界への挑戦
―fAの繰り返し信号検出―
微小電流を増幅、LPFによって低周波の雑音を除去した後に、オシロスコープで平均化処理して観察。
SA-609F2
- 入力:1fAp-p@0.5Hz, パルス幅:500ms
- LPF設定:3Hz
- 平均化処理:1千回
SA-607F2
- 入力:10fAp-p@55Hz, パルス幅:3.64ms
- LPF設定:1kHz
- 平均化処理:1万回
- 後段の電圧アンプ(40dB)でさらに増幅
▶ 1fAp-p、10fAp-pの信号検出に成功
微小電流測定の限界に挑戦
実際に微小電流信号を測定した模様を動画でご紹介します。
他社との性能比較
パルス波形の応答特性を比較
エヌエフのアンプは、より高速な信号変化を捉えることが可能です。
SA-607F2
- 入力電流:±1nA
- 利得:10G(V/A)
横スクロールできます→
入力信号周波数 | 100Hz (x軸:2ms/div) |
1kHz (x軸:200µs/div) |
10kHz (x軸:20µs/div) |
SA-607F2 | |||
A社製 | |||
C社製 |
※2017年6月16日調査
SA-609F2
- 入力電流:±10pA
- 利得:1T(V/A)
横スクロールできます→
入力信号周波数 | 1Hz | 10Hz | 100Hz |
SA-609F2 | |||
A社製 |
※2022年12月14日調査
電流アンプの不安定動作の原因と対策
フォトダイオードの微小な検出信号を電流アンプで信号処理する際に、電流アンプからの出力が発振する不具合が生じることがあります。その原因と対策を動画で解説します。
電流電圧変換モジュール
IV-200シリーズ
小型・広帯域 電流電圧変換モジュール
- 最高10MHzまでの高周波信号をI/V変換
- 広帯域と低ノイズを高いレベルで両立
ラインナップ | 入力電流 – 周波数特性 | 変換利得 – 周波数特性 | 出力ノイズ – 周波数特性 | パルス応答
ラインナップ
横スクロールできます→
利得(V/A) | 周波数特性 | 入力換算雑音電流密度 | |
---|---|---|---|
IV-202F4 | 100 k | DC~10MHz | 450fA/√Hz |
IV-204F3 | 4 M | DC~1MHz | 70fA/√Hz |
※IV-200シリーズは、センサ容量に応じて、周波数特性のチューニングを承りますのでご相談ください。
入力電流 – 周波数特性
広い測定範囲を実現:1nA~100µA
1nA~100nA程度まではIV-204F3(~1MHz)が、それ以上の電流ではIV-202F4(~10MHz)がお奨めです。
変換利得―周波数特性
※2017年6月16日調査
出力ノイズ―周波数特性
※2017年6月16日調査
パルス応答特性
微小な方形波信号入力に対する出力波形