平均値検波
- Average Detection
- 平均值检波
- 평균값검파
平均値検波は、交流電圧計の中で、交流電圧を直流電圧に変換する回路方式のひとつであり、回路が簡単で、比較的高い周波数まで動作可能という特長があるため、一般的に低価格な交流電圧計で用いられている。中クラス以上の交流電圧計では、実効値検波の方が一般的である。
以下は、平均値検波と実効値検波の交流電圧計のブロック図である。
通常の交流電圧計は、正弦波を測定したときに、その実効値を表示するように目盛り(あるいはディジタル表示)が校正されている。純粋な正弦波を測定した場合には平均値検波と実効値検波の電圧計の指示値は同じであるが、正弦波以外の波形(歪を含む波形や雑音を含む波形)では、検波方式により違いがでてくるので注意が必要である。
以下は、実効値1Vの各種波形を、平均値検波と実効値検波の交流電圧計で測定したときの指示値の違いである。
波 形 | 平均値検波方式の 交流電圧計の指示値 |
実効値検波方式の 交流電圧計の指示値 |
---|---|---|
1Vrms | 1Vrms | |
1Vrms | ||
1Vrms | ||
1Vrms |
平均値検波による交流電圧計は「平均値検波、実効値応答」といった表記が一般的で、これは正弦波交流で校正されていることを示している(1Vrms正弦波を測定した時に“1Vrms”と指示するように校正)。対して、実効値検波による交流電圧計には、「真の実効値」あるいは「TRUE RMS」等の表記がある。