電気二重層コンデンサのESR測定
電気二重層コンデンサ(EDLC)は、一般的な電解コンデンサよりも大容量で充放電時の耐久性が高いことから、蓄電デバイスとして使用されています。一般的なバッテリは、電極に使用されるリチウムや鉛などが発熱の原因や環境負荷となるため、用途によっては、バッテリから電気二重層コンデンサへの置き換えが進んでいます。
低周波におけるインピーダンス測定
電気二重層コンデンサがバッテリの置き換えとして使用される理由は、ESR(等価直列抵抗)が非常に小さく、内部損失が少ないためです。ESRを実測する場合は、数Hz あるいはそれ以下の低周波における小さなインピーダンス値を測定する必要があります。
ESR評価には数Hz以下の低周波測定が必要
問題点
ESRが小さなコンデンサは最低周波数が20Hz 程度のLCR メータでは正しい測定ができません。
解決法
- 低周波測定が可能なLCRメータ
エヌエフのLCR メータZM シリーズは1Hz 以下の低周波が測定が可能です。 - FRAとバイポーラ電源でさらに低周波の測定
静電容量が大きなコンデンサの場合、低周波におけるSN 比が悪化するため、LCR メータでも正しく測定できない場合があります。
この場合は、FRA(周波数特性分析器)とバイポーラ電源を組合わせた測定が適している場合があります。
バイポーラ電源は出力インピーダンスが低いため、大容量コンデンサの駆動に適しています。
測定ブロック図
実測データ
▶ このEDLCは、ESRが非常に小さいと推定できます。