光音響法
~AOM(音響光学変調器)を用いた物性の評価~
- 光熱変換法
- 半導体
- イメージング
- 光音響顕微鏡(PAM)
- 音響光学変調器(AOM)
光音響法は、試料に光を照射することで生成される熱エネルギーを圧力変動に変換し、音響信号としてマイクロホンで測定する手法です。半導体製造プロセスにおける欠陥の検出や、不透明物質の吸収スペクトルの測定、固体内部のイメージング検出など使用されます。
音響信号検出にロックインアンプが使用されます。
LI5600シリーズならば・・・
- 最高測定周波数 11MHzにより、磁場変調周波数の高周波化が可能(LI5660)
- 時定数が最小1μsのため測定の高速化が可能(LI5655/LI5660)
- 100dB以上のダイナミックリザーブがあり、光学的な測定条件が悪い環境でも対応可能
光音響法の原理
- 固体試料に光を断続的に照射すると、試料が光エネルギーを吸収して熱源となり、熱エネルギーに変換されます。
- 熱エネルギーが密閉容器内の圧力変動となり、それをマイクロフォンで音響信号として検出します。
測定例
- 光照射制御信号はファンクションジェネレータから出力し、音響光学変調器(AOM) に入力します。AOMは圧電効果を利用して、レーザー光強度の制御や高速スイッチングを行う素子です。
- ロックインアンプでマイクロフォン信号を測定します。参照信号はAOM で変調した変調入射光と同じ周波数を使用します。
- ロックインアンプの測定結果は、振幅が光エネルギーの吸収量を、位相差が断続的な入射光に対する音波発生の遅れを表します。