高速バイポーラ電源HSAシリーズ
¥630,000 ~(税抜)
概要
容量性負荷も誘導性負荷も安定駆動
コンデンサ・コイルなどの電子部品をはじめ、新デバイス開発などの試験においても他の電源・増幅器では駆動できないDUT も安定駆動。
医療・バイオなどの先端研究分野でも、広く使われています。
ラインナップ
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HSA42011 | HSA42012 | HSA42014 | HSA42051 |
HSA42052 |
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周波数特性 | DC ~ 1 MHz | DC ~ 500 kHz | |||||
最大出力電圧 | 150 Vp-p | 300 Vp-p | |||||
最大出力電流 | AC | 3 Ap-p 1.06 Arms |
6 Ap-p 2.12 Arms |
12 Ap-p 4.24 Arms |
2.83 Ap-p 1 Arms |
5.66 Ap-p 2 Arms |
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DC | ±1 A | ±2 A | ±4 A | ±1 A | ±2 A | ||
スルーレート | 475 V/µs | 450 V/µs | |||||
利得 | 固定:x1、x10、x20、x50 可変:x1 ~ x3 |
固定:x1、x20、x40、x100 可変:x1 ~ x3 |
主な特長
- 4象限出力
- 低出力インピーダンス
- 利得設定
- 出力極性切換
- 出力DCバイアス設定
- 出力DCオフセット調整
- 出力DCオフセットキャンセル機能 (HSA42051、HSA42052のみ)
- 保護機能 など
各部の機能(HSA42011)
セレクションガイド
- 本製品は電波法第100条の規定により、総務大臣の使用許可を必要とする「高周波利用設備」に該当します (周波数10kHzで、出力電力50Wを超えて使用する場合)。許可申請の詳細については、管轄の総合通信局にお問い合わせください。
特長
負荷を選ばない安定した出力
4象限出力
HSAシリーズの動作領域は、右の図の通り、4象限にわたります。出力電圧のプラス/マイナスに関係なく、電流の供給(ソース)・吸収(シンク)が可能です。
コンデンサやコイルを含む負荷に交流電圧を印加すると、負荷側から電流が逆流します。この場合、一般的な電源や増幅器では駆動できないことがあります。
HSAシリーズは、4象限出力により圧電素子・ソレノイドなどの容量性・誘導性負荷も、安定して駆動できます。
4象限出力と容量性・誘導性負荷
コンデンサ(容量性負荷)やインダクタ(誘導性負荷)に交流電圧を印加する場合を考えます。これら負荷の交流電流は、印加される交流電圧との間で90°の位相差を生じますが、電圧と電流の瞬時値を4象限グラフ上でプロットすると、4つの象限のすべてを通過します。
このように、コンデンサやインダクタに交流を印加する場合、電源には4象限動作が不可欠となります。
一方、一般的な直流電源はグラフ上の第一象限と第三象限でなければ駆動できないので、抵抗負荷以外の駆動には不向きです。
高速応答、DC ~ 最高1 MHzの広帯域
高速・高スルーレートにより、高速の繰り返し現象や過渡現象も、良好なステップレスポンスで忠実に再現します。
直流も出力可能なので、正負非対称な信号や直流に交流を重畳する用途でも、安定した出力を提供します。
ステップレスポンス
HSA42011 150Vp-p、定格負荷50Ω
x:800ns/div. y:20V/div
HSA42052 300Vp-p、定格負荷50Ω
x:1μs/div. y:50V/div
低出力インピーダンス
容量性・誘導性負荷は、電源の出力インピーダンスの影響で立ち上がりが遅くなります。HSAシリーズは、全帯域にわたって低い出力インピーダンスを保ち、負荷の接続によって起こる電圧降下を最小限に抑えて、その高速性能を発揮します。
立ち上がり時間への影響
下の図にて電源の出力インピーダンスの抵抗成分をR、誘導成分をL、そして負荷容量をCとすると、RとLが存在していることで、立ち上がりが遅くなります。L=0の場合では最終値の約60%まで立ち上がるのにCxR(秒)の時間がかかります。
多様な用途をカバーする便利な機能
利得設定
固定利得と可変利得の組み合わせで、連続的に設定できます。
×1では、信号発生器で設定した電圧レベルをそのまま出力可能です。
固定利得
- HSA42011 / HSA42012 / HSA42014:×1、×10、×20、×50
- HSA42051 / HSA42052:×1、×20、×40、×100
可変利得:×1 ~ ×3(微調整器で調整)
出力極性切換え
フロントパネルの [INVT] スイッチを押して、同相アンプ/逆相アンプの切換えが可能です。
HSA シリーズを 2 台接続し、逆相出力を使うと、出力電圧と電力を2倍にすることができます(平衡出力)。
出力電圧と電力を2倍
信号発生器の出力を分割してHSA(A)と(B)それぞれに入力。HSA(B)はHSA(A)に対して逆相出力にします。負荷は接地電位や信号源からは絶縁する必要があります。BTL(Balanced Transformer Less)接続とも呼ばれます。
出力DCバイアス設定
10回転ポテンショメータにより、直流(バイアス)電圧を重畳可能です。負荷の直流電源変動試験として、直流に交流を重畳した出力が可能です。
バイアス電圧
- HSA42011 / HSA42012 / HSA42014:±75V
- HSA42051 / HSA42052:±150V
DCにACを重畳
負荷の定格電源電圧をHSA のDC バイアスで設定、信号発生器からの交流出力を重畳します。交流出力を周波数スイープさせたりホワイトノイズを重畳することも可能です。
出力DCオフセット調整
出力に含まれるDCオフセットをゼロに調整可能です。
出力DCオフセットキャンセル機能(HSA42051、HSA42052のみ)
ACモードでは、DCオフセットを自動的に除去し、交流電圧のみを出力することが可能です。トランス・コイルが、印加電圧のDC成分により磁気飽和する場合などに有効です。
保護機能
過負荷、過電圧、内部電源異常、内部温度異常、冷却ファン異常に対する保護機能を装備しています。異常検出時には出力オフ、またはオーバロードLEDやエラーLEDが点灯し、一定時間継続すると、電源オフ以外の操作ができなくなります(ディセーブルモード)。
その他の機能
- 外部制御入出力
- 出力電圧モニタ
- 出力オン/オフ制御
- 電源投入時設定
- 入力 A、B 2 系統(切換え、加算)
- 入力インピーダンス 50Ω/10kΩ 切換え
特性データ
小振幅周波数特性 (400Hz基準)
HSA42011 定格負荷 (50Ω)、10Vrms
HSA42012 定格負荷 (25Ω)、10Vrms
HSA42014 定格負荷 (12.5Ω)、10Vrms
HSA42051 定格負荷 (100Ω)、20Vrms
HSA42052 定格負荷 (50Ω)、20Vrms
最大出力電圧波形
HSA42011(1 MHz、53 Vrms、定格負荷50Ω)
アプリケーション
コンデンサ MLCC
モバイル機器、車載機器や産業機器向けに急速に需要が増加している積層セラミックコンデンサ(MLCC)は、 さらなる小型化・大容量化が進んでいます。
MLCC は周波数や電圧によって静電容量が変化するので、周波数をスイープしながら電圧を印加し、 インピーダンスアナライザなどを用いて、特性を評価します。
モータ 超音波モータ
信号発生器と組み合わせて、周波数・位相・振幅などを変化させながら駆動試験を行えます。高速・広帯域で、 安定した電圧出力により、最適な駆動条件を検証できます。最近は、100kHz 以上で駆動する超音波モータもあります。
応用分野
- 一眼レフカメラオートフォーカス
- 走査型電子顕微鏡
- 半導体製造装置
- マイクロマシン製造装置 など
圧電素子 アクチュエータ、トランス
圧電素子は、ハプティクスや水中通信など新たな分野においても活用が進んでおり、微細な変位制御やハイパワー出力が求められています。
圧電素子の駆動では、低出力インピーダンスにより、静電容量の大きい大型の圧電素子でも 良好なステップレスポンスが得られます。
インピーダンスアナライザを用いて、実駆動状態での共振特性測定に対応します。
HSA42051/HSA42052は最大出力300Vp-p(BTL接続により600Vp-p)を備え、ハイパワー出力にも対応します。
応用分野
- 超音波洗浄機(部品、半導体)
- 超音波加工(ワイヤボンダ、プラスチックウェルダ、霧化器 など)
- 医療機器(超音波診断装置、カテーテル、電気メス など)
- 水中用振動子
- 超音波センサ
- 小型微動アクチュエータ(カンチレバー) など
磁性材料 圧粉磁心、フェライト
磁性材料は、レアアースレスに向けた新材料の開発が活発化しています。中でも、圧粉磁心は、1kHz以上の 高周波帯域で磁気特性が良好で、粉末を加工成形して作製するため、形状自由度に優れ、生産歩留まりが高いなどの特長があり、幅広い部品への適用が検討されています。
HSA42051/HSA42052は、磁気飽和を抑制する出力DCオフセットキャンセル機能を備え、最大出力300Vp-pとあわせて、パワーインダクタの試験や特性測定などが可能です。
スマホ・タッチパネル
ノイズによる誤動作の検証
充電器からのノイズにより、メモリ等に誤動作が起こることが問題となっています。誤動作の検証では、充電器の交流入力に高調波を重畳する試験が行われます。
正弦波に高調波を重畳した波形を増幅することで誤動作の検証試験が可能です。また、出力DCバイアス設定や広い周波数特性により、直流電源に正弦波を重畳した試験も可能です。
車載電装品・充電器
EV用電源の高電圧化
世界的にEVシフトが進み、EV開発はますます活発化しています。車載電源は高電圧化が進み、車載部品・車載電装品も高電圧における電源変動が要求されています。また、ノイズを含む交流電力の入力による、充電装置の誤動作検証も求められています。
HSA42051/HSA42052は高速応答とハイパワー出力により、交流電源の変動試験に最適です。
誘電泳動
細胞分離、微生物やウイルスの検出
誘電泳動は、不均一電場における粒子と周辺媒質の誘電率・電場勾配により、粒子が泳動する現象で、 生体分子計測などで応用されています。1MHz付近で交流電圧を印加する事例が多く見られます。
誘電泳動とインピーダンス計測を組み合わせた細菌検出法なども研究されています。
インピーダンスアナライザと組み合わせて、部品や材料の特性を詳細に解析
信号発生器と組み合わせて、多様な試験条件を提供
HSA42011とマルチファンクションジェネレータ
仕様
外形寸法
仕様
外形寸法
HSA42011
HSA42012
HSA42014
HSA42051
HSA42052
価格表
オプション情報
本体
HSA42011 高速バイポーラ電源
¥630,000(税抜)
HSA42012 高速バイポーラ電源
¥950,000(税抜)
HSA42014 高速バイポーラ電源
¥1,250,000(税抜)
HSA42051 高速バイポーラ電源
¥1,000,000(税抜)
HSA42052 高速バイポーラ電源
¥1,300,000(税抜)
付属品
- 取扱説明書 1
- 電源コード 1
オプション
-
PA-001-3567 ラックマウント金具 (EIA)
- HSA42011用
¥24,000(税抜)
-
PA-001-3568 ラックマウント金具 (JIS)
- HSA42011用
¥24,000(税抜)
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PA-001-3569 交換用エアフィルタ
- HSA42011用
¥4,000(税抜)
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PA-001-3570 ラックマウント金具 (EIA)
- HSA42012/HSA42051用
¥24,000(税抜)
-
PA-001-3571 ラックマウント金具 (JIS)
- HSA42012/HSA42051用
¥24,000(税抜)
-
PA-001-3572 交換用エアフィルタ
- HSA42012/HSA42051用
¥4,000(税抜)
-
PA-001-3573 ラックマウント金具 (EIA)
- HSA42014/HSA42052用
¥24,000(税抜)
-
PA-001-3574 ラックマウント金具 (JIS)
- HSA42014/HSA42052用
¥24,000(税抜)
-
PA-001-3575 交換用エアフィルタ
- HSA42014/HSA42052用
¥4,000(税抜)