圧電素子の共振特性測定
圧電素子をアクチュエータとして使用する場合は、共振特性の測定が重要です。
実際の使用条件で駆動したアクチュエータを評価
写真は周波数特性分析器の信号を高速バイポーラ電源で増幅して、高電圧でランジュバン振動子の共振特性を測定するための機器構成です。共振周波数を測定するため、圧電素子に印加する信号の周波数を掃引し、アドミタンス（インピーダンスの逆数）の周波数特性を測定します。
問題点
圧電素子をアクチュエータとして使用する場合、大きな電圧を印加して使用する場合があります。素子に電圧依存性がある場合は、小信号での測定と実際の使用条件での特性が一致しないことがあります。
解決法
- 高電圧印加
周波数特性分析器FRA51615は外部に電圧を増幅するアンプを接続し、インピーダンスやアドミタンスを実使用状態に近い電圧で測定できます。LCRメータでは外部のアンプ接続ができず、小信号の測定のみとなります。 - 圧電素子を安定的に駆動
圧電素子はキャパシタンス特性を持ち、一般的なアンプでは安定的に駆動できません。エヌエフの高速バイポーラ電源は、キャパシタンス特性を持つ圧電素子を安定的に駆動できます。 - 共振周波数を確実に測定
周波数特性分析器FRA51615は、共振点付近の測定箇所を自動的に増やす「自動高密度スイープ」機能を搭載しています。周波数掃引の高速化と共振点を確実にとらえるという２つの動作を同時に実現できます。 - 高い位相精度
周波数特性分析器FRA5161の基本位相精度は±0.06°。共振特性を高精度に測定できます。
測定ブロック図
実測データ
