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技術情報:計測講座

I/Vアンプ(電流/電圧変換増幅器)

 I/Vアンプとは 

通常、計測用プリアンプといえば入力電圧を増幅する電圧増幅器が一般的です。これに対し、電流出力のセンサ信号を増幅するのに適したプリアンプがあり、I/Vアンプと呼ばれています。電流入力アンプ、トランスインピーダンスアンプと呼ばれる場合もあります。

 
電流出力のセンサは、フォトダイオード、光電子増倍管(PMT)などの光関連や、CTなどがあります。特に光関連のセンサは、医療、環境計測、通信、半導体、バイオ、分光分析などの分野で幅広く使われています。先端分野では、より高速・高感度が求められており、I/Vアンプに対する期待も高まっています。

 
電流信号を電圧に変換する方法は2つあります。ひとつは抵抗Rで電流を電圧に変換し、後段の電圧増幅器にて必要な電流・電圧変換係数(利得)を得る電圧入力アンプ方式[図1]と、オペアンプのフィードバック抵抗に入力電流信号を流し、Rfとオペアンプの働きにより電流を電圧に変換する電流入力アンプ方式[図2]です。通常、I/Vアンプと呼ばれるものは後者の方式です。以下にブロック図を示します。isは信号電流、Zsは信号源インピーダンスです。

 

 

図1 電圧入力アンプ方式

図1 電圧入力アンプ方式

 

 

図2 電流入力アンプ方式

 図2 電流入力アンプ方式

電圧入力アンプ方式に対して電流入力アンプ方式(I/Vアンプ)は以下の特長があります。

  • 電流がより正確に増幅できる
  • 高周波まで増幅できる
  • 出力雑音が小さい
  • 直流ドリフトが少ない

I/Vアンプは、オペアンプを使った反転増幅器の入力抵抗を取り去って、電流入力とした回路であり、フィードバックの効果で入力インピーダンスが低くなります。電圧測定の場合、入力インピーダンスは高いほど正確な測定が可能ですが、電流測定の場合は、入力インピーダンスが低い方がよい結果を得られます。

 
Zs ≫Rfの条件では、Rfにより100%フィードバックがかかっており、I/Vアンプは電圧利得1倍の増幅器として動作しています。そのため、大きな電圧利得が必要な電圧入力アンプ方式に比べ、同じ性能のオペアンプを使った時に、周波数特性の点で有利です。

 
また、雑音の要因はRfの熱雑音、オペアンプの電圧雑音・電流雑音の3つが考えられますが、全ての雑音要因が増幅されてしまう電圧入力アンプ方式に比べ、I/Vアンプは、全ての雑音要因がほぼ1倍で出力されるため、出力雑音と直流ドリフトが低く抑えられます。

 

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