スイッチングアンプ

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アンプには、出力段のバイアス方式によってA級とかAB級などがある。A級やAB級などはリニアアンプ、D級に相当するのがスイッチングアンプである。
A級アンプでは、無負荷でもバイアス電流が流れるので出力段で損失が発生する。一方、D級アンプの出力段は、半導体素子のスイッチングなので原理的には損失を発生しない。したがって、スイッチングアンプは、高効率で小型化が可能である。
交流電源では、アナログ信号を2値信号に変換した後スイッチングアンプで増幅し、出力ローパスフィルタでアナログ信号に変換してから出力としている。2値信号に変換するにはPWM(パルス幅変調)またはPDM(パルス密度変調)などを用い、アンプ部のスイッチング素子にはMOSFETやIGBTなどを用いている。

現在、交流電源や汎用インバータに用いられるスイッチングアンプ(インバータ)は、多くがPWM変調方式である。PWM方式は理論的には直流電源電圧まで出力電圧を得ることができるのに対し、PDM方式は直流電源電圧の半分までしか得られない。この電源利用率の高さがPWM方式を採用する理由のひとつである。

スイッチングアンプ回路例

Topics  スイッチングアンプとリニアアンプ

オーディオアンプ、液晶テレビ、カーオーディオなどの広告でスイッチングアンプとかディジタルアンプといった言葉を耳にすることがある。
パワーエレクトロニクスの世界では、このスイッチングアンプは「インバータ」とも呼ばれ、モータやコンプレッサの駆動に用いられている。
インバータは、スイッチングアンプの仲間である。交流電源またはアンプ(増幅器)における、リニアアンプとスイッチングアンプ(インバータ)の一般的な違いは以下のとおりである。
なお、スイッチングアンプの劣っている部分の改良が進み、消費電力の少ない( CO2 排出量が少ない)点からも利用範囲が広がっている。

リニアアンプとスイッチングアンプの性能比較

  スイッチング(インバータ)方式 リニア方式
周波数帯域 狭い(DC~数kHz程度) 広い(DC~数MHz以上も可能)
効率(製品定格) 70~80%(発熱が少ない) 50%程度(発熱が多い)
体積 小さい(放熱器が小) 大きい(放熱器が大)
質量 軽い 重い
高電圧化・大電力化 容易 難しい
ひずみ(増幅部として) デッドタイムによるひずみがある クロスオーバひずみがある
ノイズ(出力・EMI) 多い 少ない
回路構成 複雑(部品点数が多い) シンプル(部品点数が少ない)

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