差動増幅器5307
¥242,000(税抜)
概要
広帯域・高利得の差動入力プリアンプ
5307は、DC~10MHzの広帯域と最高1000倍の利得をもつ差動入力形式の低雑音プリアンプです。
入力形式切換えやオフセットキャンセル、帯域制限フィルタなど微小信号の増幅に必要な機能が集約されていますので、汎用のプリアンプ、差動アンプとして、幅広い用途に使用できます。
- 広帯域 DC~10MHz 立ち上がり時間 35ns
- 高利得 10~1000倍
- 差動入力/片線接地ワンタッチ切換え
- 低雑音 入力換算雑音4nV/√Hz
- 高コモンモード除去比 120dB以上
- DCオフセットキャンセル回路内蔵
特長
広帯域・高利得
すべての利得設定で周波数特性はDC~10MHz、立ち上がり時間は35nsと高速であり、パルス応答も極めて良好です。利得は、50Ω負荷に対して10~1000倍まで1-2-5ステップで設定できます。
差動入力
入力は、差動と片線接地をワンタッチで切換えできます。差動入力時は、DC~1kHzで120dB以上のCMRRが得られるうえ、±10Vまでのコモンモード電圧に耐えます。片線接地入力時には、A入力は正相、B入力は逆相入力として使えます。
低雑音・低ひずみ
入力換算雑音は4nV/√Hz 、ひずみ率は0.02%以下ですので高精度の計測に十分対応できます。入力プロテクションにより、±50Vまでの過大入力に対して入力を保護します。入力プロテクタは±10.5Vで動作し、約5秒後に自動復帰します。
DCキャンセル回路
片線接地入力で使用する場合は、内部オフセットにより入力換算で最大±5Vまでの直流をキャンセルすることができます。
帯域制限フィルタ
内蔵の帯域制限フィルタを利用すれば、より低雑音で使用できます。フィルタの特性は位相直線型のためパルス応答もすぐれています。
アプリケーション
素子(半導体等) の周囲環境による微少な変化の測定に
5307では、Aの入力信号とBの入力信号の差(A-B) を増幅した信号が出力されます。半導体等の素子で同じものを2つ用意して、同じ信号を加え、それぞれの素子の電圧をAおよびBに入力します。
そして、一方の素子のみに、周囲環境(温度・湿度・圧力等)を変化させたときの変化分を増幅して出力することができます。例えば、各々の素子の電圧が1Vで、変化分が1mVだとすると、A入力が1V、B入力が1V+1mVとなり、出力はA-Bの1mV(-1mV)に利得(ゲイン)をかけた電圧となります。
信号検出におけるノイズの影響回避に
外部からのノイズを防ぐ場合
センサ等からの信号を5307のAとBに入力することにより、センサからの2つの出力信号に影響するノイズ信号を相殺することができます。
センサ等の信号源からの出力ケーブルに誘導ノイズが入り込む場合、信号源の2つの出力信号(HiとLo)を各々、A・Bに入力することにより、その誘導ノイズの影響を相殺し、誘導ノイズの影響を受けることなく、本来のセンサ等の出力信号を増幅することができます。(コモンモードノイズの除去)
グラウンドからのノイズの影響を防ぐ場合
センサ等の信号源の一方がグラウンドに接地されていて、増幅器の出力のグラウンドとの間に電位差が発生している場合は、増幅器の出力のグラウンドを基準にすると、センサ等の信号源とグラウンドの電位差の電圧を増幅していることになります。
この時、信号源のグラウンド端子を差動アンプのBに入力することにより、グラウンドの電位差の影響を受けずにセンサ等の信号源からの信号を増幅することができます。
例えば、グラウンド間に10μVの電位差があり、1mVの電圧を100倍増幅しようとしたとき、そのまま増幅すると101mVの電圧値となります。B入力に信号源のグラウンド端子信号を入力すれば、A・B間の電位差は1mVでその電圧を100倍するため、増幅器の出力は、100mVとなり、グラウンド間の10μVの電位差の影響を受けることがありません。
仕様
外形寸法
価格表
オプション情報
本体
5307 差動増幅器
¥242,000(税抜)
付属品
- 取扱説明書 1
- 電源コード(3極、2m) 1
- ヒューズ(0.5A/250Vタイムラグ、φ5.2×20mm) 1※
- 信号ケーブル (BNC-BNC、50Ω、1m) 3
- 予備として、ヒューズホルダ内に格納されています。
オプション
オプションはありません。
- ラックマウント金具が必要な場合はご相談ください。