液晶性有機半導体のインピーダンス測定

液晶の半導体的性質を利用した液晶性電子機能材料(液晶性有機半導体)の評価方法の一つとしてインピーダンス特性が利用されています。

低雑音アンプを使用した電圧電流検出

微小な電圧や電流を増幅して高インピーダンス測定を実現

交流インピーダンスの測定結果であるコールコールプロットは、一回の測定から多くの情報が得られます。反応速度・発色・発光・発電などの特性との関連性を調べることで、従来の化学的な測定とは異なる視点での評価が期待されます。

問題点

液晶は高インピーダンスのため測定電流が小さくなりノイズの影響を受けやすくなります・

解決法

  • 周波数特性分析器と低雑音アンプの組み合わせ
    周波数特性分析器FRA51615は外部に低雑音アンプを接続することで、微小信号を測定できます。LCRメータでは外部にアンプ接続ができません。FRAとプリアンプの組み合わせによりSN比が改善します。
  • 低インピーダンス出力の電圧アンプ
    液晶が高インピーダンスであるため、測定電圧は低インピーダンス出力の電圧アンプを使用することで安定した測定が可能です。
  • 微小電流を増幅する電流アンプ
    測定電流が非常に小さいので、微小電流を電流増幅器で増幅して測定します。

測定の構成機器

  • 周波数特性分析器 FRA51615
  • プログラマブル電流増幅器 CA5350
  • 低雑音プリアンプ LI-75A

測定ブロック図

  • 液晶に FRA の信号発生器(OSC)の交流信号を印加します。
    液晶の両端電圧を FRA の CH1 に、液晶に流れる電流値を電圧に変換して CH2 に入力します。
    FRA を CH1/CH2 モードに設定することで、インピーダンス測定結果が得られます。
  • 液晶のインピーダンスが高いため、直接接続による電圧測定は困難です。
    入力インピーダンスが高いプリアンプ(LI-75A:入力インピーダンス100MΩ)を使用します。
    電圧を増幅し、約 50Ωの低インピーダンス出力に変換することでSN 比が改善されます。
  • 液晶に流れる電流は小さいため、直接の測定が困難です。
    電流増幅器(CA5350) で電流を増幅し、電圧に変換して測定します。
  • 専用データ表示ソフトを使用することで、データを CSV 形式で取得。
    上記測定結果はデータを表計算ソフトでグラフ化しています。

実測データ

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